LBDO:開業しようと思ったきっかけを教えてください。

 

梅基さん:

あるCMを見た事がきっかけでした。小学校の授業で、先生がなんでも好きな物を絵に描きなさいというものでした。皆、車や動物などを描く中、一人の男の子が画用紙をまっ黒に塗りました。

まわりの大人達は彼の精神状態を心配し、彼は入院する事になりました。そして、ずっと何枚もまっ黒の画用紙を描き続けました。たくさんのまっ黒の画用紙を組み合わせると、体育館いっぱいに置ける大きなクジラの絵になりました。そのCMに感動し、コンクールや音大への進学にこだわる先生ではなく、子供一人一人の心に寄り添える先生になろうと思いました。彼は「好きな物を描け」と言われたから、画用紙一枚になんて描ききれないクジラを描きました。教室のモットーである「心を育てる音楽」も、この時決めたものを守っています。

 

 

LBDO:開業する前は何をされていましたか?

 

梅基さん:

音大を出た後、予備校でOLをしながら休日に音楽教室に講師として勤めていました。

指導方法、教室運営などこの時学んだ事はとても役立っています。しかし、雇われである以上、教材もカリキュラムも教室が指定する物でした。「この子にはこういう教材を使ってあげたい」「この子にはこういう指導をしたい」と思ってもできないもどかしさがありました。

 

LBDO:名刺、シラシ、リーフレットの活用方法を教えてください。

 

梅基さん:

とにかく会った方に片っ端に渡しています(笑)チラシは見ず知らずのお宅に先陣きって突入する物、名刺はお会いした方に私を後々思い出していただく物。印象に残らない、捨てられてしまうようなダサイ物では全く意味がありません。

LBDOさんに作っていただいてから、格段と問い合わせは増え、「すみません、名刺なくしてしまいまして・・・」と言われる事がなくなった事には正直驚いています。そして最も入会への立役者になってくれる物がリーフレットです。体験レッスンにお見えになる方のほとんどが下のお子さんをお連れでゆっくりお話しができない事だ悩みでした。

 

「うちには他の教室にはないこんな魅力がある」

 

と伝えたくて、お相手のお話しも聞かなければなりません。リーフレットを作ってからは、体験レッスンではお相手のお話しを聞く事に集中でき、教室の魅力はご自宅に帰られてからゆっくりリーフレットをご覧いただく・・・という流れを作れ、これがとても効率がいいようです。

 

LBDO:開業してよかった事、苦労している事はなんですか?

 

梅基さん:

よかった事は、自分の理想の指導ができるという事です。使う教材も、力を入れるカリキュラムも一人一人違います。新しい事も導入できます。

苦労している点は、誰も守ってくれない事です。

 音楽教室に勤めている時は、お月謝の未払いがあっても教室がなんとかしてくれましたし、私がなにもしなくても定期的にチラシをうち、入会者があり安定した収入がありました。しかし今は、もし私になにか粗相があれば来月は生徒はゼロになるかもしれません。魅力ある指導をしていくには、自分自身の勉強も必要です。レッスン以外を「残業」と事を考えると、私の時給は50円位です(笑)

 

LBDO:これから起業する女性に一言お願い致します。

 

梅基さん:

仕事はどんな事でも大変です。私は在庫を抱えない、店舗を構えていないので(実家の一室です)他の方に比べれば気軽なものかもしれません。 しかし人様の命より大切なものをお預かりしている責任はとても大きいです。どんな事でもプラスに考えてください。責任が大きいのであれば、自分はそれだけ信用されている証です。

 うちはピアノ教室激戦地区ですが、それも「それだけピアノを習わせたいと思う親御さんが多い」と思うようにしています。 「まみ先生じゃなきゃ駄目」という言葉は、時給50円にボーナス100万円位つく喜びがあります。こんなに不景気でもシャネルのカバンは売れます。本当に価値のある物なら人はお金を払います。会社が守ってくれない個人起業家は、お客様に守っていただく事が大切です。

 

利益優先ではなく、まずお客様の気持ちに添う、必ず利益と大きなやりがいが返ってくると思います。頑張ってください!